シオン
「ぽっきーげーむ、か。くだらん遊びを考えるものよ。……おいなぜやる気満々で菓子を咥えておるのだ阿呆娘」
「ふぉいびふぉふぉふぃふぁいはふぃふぇふぃふぁいふぁふぁいふぇふふぁ」
「ものを口に入れながら喋るな! 」
「(もぐもぐごくん)恋人できたら一回やってみたいなーって前からちょっと思ったんですもん。シオン様わたしのはじめての彼氏ですし。やっぱ駄目――ふがっ」
「今年だけ特別に乗ってやると言っているのだ。いいか、絶対に途中で折るでないぞ」
アルデバラン
「アルデバラン様、はい、あーん」
「……ん?(ぱくり)」
「あ、食べちゃだめです! 咥えてて!」
「なんだわからん奴だな」
「ポッキーゲームです」
「ポッキーゲーム?」
「アルデバラン様といちゃいちゃしたいってことです」
「わははは、直球だな。俺は咥えているだけでいいのか?」
「端っこから食べてください。私も反対側から食べます。ではあらためて、よーいどん!」
アイオロス
(パキン)
「わざと折っただろう」
「だって、」
「だって?」
「アイオロス様が、すごい見てくるから」
「そりゃ目の前でかわいい女の子が恥らってるんだ。男としては見ずには入られないな」
「……このゲーム、目開けたままの分、キスより恥ずかしいですね。ってなんでまた始めようとしてるんですか」
「再戦しよう。最後まで」
「ええー」
「負けを認めて罰ゲームとどっちがいい?」
「それどっちも私が恥ずかしいだけじゃないですか」
おそまつさまでした。