アイオロスと大掃除
「終わった……。今日中に終われた!」
「いやあ、助かった。君がいなかったら今日中には終わらなかった」
「どういたしまして。これに懲りたら来年からは合間見て書斎の整頓してくださいね、アイオロス様。ご自分のお部屋なんですから」
「君は時々、俺の母親か姉のようだ」
「嫁じゃなくて?」
「……なってくれるのか?」
「プロポーズしてくださるなら、喜んでお受けしますよ」
ミロとカミュと鍋をつつく
「なるほど。君はガスコンロさえあればまともに料理できるのだな」
「まあこれ料理ってほどでもないですけどね。水炊きのお鍋ですし」
「しかし楽しくて良い料理だと私は思う。まさに同じ釜の飯を食った仲、という心持にもなる」
「うむ、カミュの言うとおりだ。今度はもっと大勢でやるのも楽しそうだ」
「そうですね、今度はアイオリアやデスマスク様たちも呼びましょうか。それでミロ様、カミュ様。今日のシメはうどんと雑炊、どっちがいいですか?」
「俺はうどんというものを食べてみたい」
「氷河に雑炊がうまいと聞いたのだが――」
「……ミロよ」
「……カミュよ」
「どっちでもいいですけど、千日戦争は止めてくださいねー」
くるとしの日の出は、
「おはようございます、アルデバラン様」
「お前か。早いな」
「今年初めての日の出ですから、見ておこうと思いまして。……あ、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いしますね」
「こちらこそ、今年もよろしく頼む。 ああ、日の出まで待つならこっちに来い」
「? なんでですか?」
「こちらが風下だからな。俺が風よけになれば多少は寒さも変わるだろう?」
「……ありがとうございます」
初詣がわりにあのひとにご挨拶
「シャカ様あけましておめでとうございます! 今年も良いことありますように!」(二礼二拍手一礼)
「ほう、君にしては感心だな。もっと拝んでいくと良い。ついでに供え物の一つでも置いていくとなお良いが」
「お供え物ですか。去年のクリスマスにチャレンジした私の手作りクッキーならありますが」
「ならば結構。わたしも新年早々腹を壊すのは御免こうむりたいのでな」
「手伝ってもらったからそこまでひどくないですよ……」
Happy New Year!